今日では“タッチパネルに触らない日はない”というほど、私たちの日常生活に欠かせない製品となったタッチパネルではありますが、いくつかの方式があることやその動作原理ついては意外に知られていないように思われます。

今からおよそ20年前のタッチパネルは一部の”キオスク端末“と呼ばれる情報端末や銀行ATM機、駅券売機に使用される程度で、あまり多くの人々に知られるような製品ではありませんでした。

しかし現在では日常生活には欠かせないスマートフォンやタブレット製品から産業機器、POSレジスターさらにはデジタルサイネージやアミューズメント機器に至るまで幅広く利用されるようになり、その存在感は増すばかりです。

10年から20年ほど前のタッチパネル黎明期にはタッチパネル各方式別の比較表が多くみられましたが、近年は各方式の進化が進んだ事もあり一昔前の比較表では正確とは言えない部分も見受けられます。

そこで改めてタッチパネルについて、主な方式とその動作原理についてのまとめを行いました。

近年タッチパネルに求められる項目も随分変化していますので、なるべくそれらに合わせた内容を心掛け、さらに説明の最後に各方式の一覧表を作成しました。

方式 抵抗膜方式 投影型静電容量方式 超音波方式 赤外線走査方式 カメラ方式
見た目 光学的
(光透過性)
機構的
(デザイン性)
×
(特殊品のみ〇)
×
(特殊品のみ〇)
×
操作性 タッチ軽さ
マルチタッチ ×
(特殊品除く)

(最大2点)
△(2~4点)
指でのタッチ
指でのジェスチャー
ペンでのタッチ
(専用ペン)

(専用ペン)
耐久性 打鍵/摺動
耐水性
(長期的×)
×
耐光性
(長期的×)
コスト 小型(~22”)
中型(23~40”) ×
大型(50”~) ×
主な用途 FA用産業機器
工作機器
券売機
スマートフォン
タブレット
デジタルサイネージ
タッチモニター
FA用産業機器
券売機
デジタルサイネージ
券売機
業務用ゲーム機器
大型デジタルサイネージ

(2020年5月時点での一般特性比較です。また研究段階や普及前のものは除いてます。)

タッチパネルの進化は非常に速く、数年後にはさらなる進化を遂げているものと思われますので、
あくまでも現段階(2020年5月時点)での比較表として参考にしていただければ幸いです。

なお実際に採用をご検討の際には、弊社MD事業部までお問い合わせください。

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