スマートフォンやタブレット製品で「投影型静電容量方式(PCAP)」タッチパネルが普及する以前は最も使用されていたタッチパネル方式です。

ペン、指、爪はもちろんの事、厚手の手袋装着時やクレジットカード角、さらには義手など、どのようなものでもタッチすれば反応するという、
すぐれた汎用性を持ちます。さらに電磁ノイズ(浮遊ノイズ、電源ノイズなど)に対して高い耐性を持ち、
なおかつコスト面でも他の方式に比べて優れており、まさにオールマイティーと呼べる方式です。

タッチパネルの構造は透明電極を空気層を介して接触しないように設置します。
そこを指などでタッチして押し込むことで透明電極同士が接触その際に発生する電圧値によりタッチ位置を算出します。

すでに述べたように何でもタッチができ、なおかつコスト面でも有利といったオールマイティーな方式ですが、
短所としてはフィルム層や導電層によって画面の透過率が低くなる点、
タッチ面がフィルム素材であることが多いため他の方式に比べて耐久性が劣る点が挙げられます。

しかしながら高い汎用性、高耐電磁ノイズ性、コストメリットといった特徴から、
誤動作が許されない工作機器や半導体製造装置といった産業機器向け操作パネル用途として今でも抵抗膜方式は優先的に使用されています。

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