大型でマルチタッチ(10点以上)が容易に実現できるのが特徴です。
またタッチパネル本体としてはいわゆる“枠”のみで構成されているため軽量であり、筐体への取り付けが容易といったメリットがあります。

従来の赤外線方式はマルチタッチに対応できず、なおかつ外乱光に弱いといった短所があったためにその用途は限られていましたが、
その後多くの改良が重ねられた結果、現在の製品は10点以上のマルチタッチを実現、さらに高い耐外乱光性も達成しており数多くの用途に使用されています。

タッチパネルの構造としては、2辺に発光素子、対向する2辺に受光素子を配置し、
発光素子から出た光(赤外線)に対して受光素子が受けた光の量からタッチ位置を算出します。

従来の発光素子/受光素子の1対1方式(2軸走査方式)ではシングルタッチしか認識できませんでしたが、
現在主流の発光素子1対受光素子複数方式(多軸走査方式)では10点以上のマルチタッチの認識が可能となっています。

筐体のフルフラット化が難しいため、コンシューマ向け製品であるスマートフォンやタブレット製品での使用はほとんどありませんが、
デジタルサイネージやアミューズメント用途といった大型(主に50インチ以上)の製品では赤外線走査方式が数多く使用されています。

また投影型静電容量方式に比べて環境ノイズに強く、抵抗膜方式と同様にどんなものでもタッチ操作できる特長があるので、
各種券売機や産業機器向け操作パネルとして多く使用されています。

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